ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)が1991年に同時リリースした2枚のスタジオ・アルバム『Use Your Illusion I』と『Use Your Illusion II』。アルバム制作時のマネージャーのアラン・ニーヴンは今も2枚のアルバムから厳選した10曲のみを収めたシングル・ディスク『Use Your Illusion』をリリースした方が良かったと思っており、彼が理想とするトラックリストを、Ultimate Classic Rockの新しいインタビューの中で共有しています。
1枚のアルバムに絞った方が良かったかと尋ねられると、ニーヴンはためらうことなく「もちろんそうだ!」と返し、自身が提案するシングル・ディスク『Use Your Illusion』の曲順を読み上げ始めました。それは以下の10曲でした。
1. “Double Talking Jive”
2. “Back Off Bitch”
3. “Dust and Bones”
4. “Yesterdays”
5. “Civil War”
6. “Pretty Tied Up”
7. “You Could Be Mine”
8. “Locomotive”
9. “November Rain”
10. “Dead Horse”
ニーヴンは新著『Sound N’Fury:Rock N’Roll Stories』の発売にあわせたインタビューの中で、『Use Your Illusion』のセッションから得た楽曲をダブル・アルバムとしてリリースすることを検討したことを振り返っています。
「アクセルは“レッド・ツェッペリンがダブルアルバムをリリースしたよりも早く、自分たちのダブルアルバムをリリースしたい”と俺に説明した。もちろん俺の頭の中では“2枚組を正当化できるだけの材料があるのか?品質に一貫性は保たれるのか?”と考えていた」
アルバムを2枚に分けてリリースするアイデアはニーヴンからの提案だったという。
「ダブルアルバムにするなんて絶対にダメだ。アクセルに、2枚のシングルアルバムを同時リリースするべきだと説得した。誰もやったことのない手法だ。エキサイティングになる。一大イベントだ。正直なところ、ジミ・ヘンドリックスの『Electric Ladyland』がイギリスで同じようにリリースされたことを思い出していたんだ」
マルチプラチナを記録したデビューアルバム『Appetite for Destruction』の成功は、次作を考える際に圧倒的な影を落としたという。
「89年から90年の頃、800万枚も売れたアルバムの後をどうするのか、意識的に考えていた。どう続ければいいか。そのプレッシャーから解放されないと、ただ押しつぶされてしまう。財政的にも創造的にも周囲の期待に応えようとするだけでなく、自分の決断にまで自信を失い始める。俺たちは皆、できる限りのことをして“そんなのどうでもいい!曲が良ければそれを信じるんだ”と自分に言い聞かせた。
でも、『Appetite for Destruction』の後というのは、とてつもない需要と期待があった。それを区切って脇に置くのは本当に難しかった。(スティーヴン・アドラーを)失ったのもこのためだ。“この最高のアルバムを完成させなければならない”という状況においては、スティーヴンはそれの障害になっていた。
彼はアクセルの長くて退屈な(“Coma”や“Estranged”のような)曲についていけなかった。同じ曲を同じように2回演奏することはできなかった。重要なのはスラッシュとの会話だった。彼らは幼なじみ。スラッシュは現実主義者で“別のドラマーが必要だ”と言った。マット・ソーラムを選んだのもスラッシュだった。ソーラムが加入したことで、『Illusion』を完成させられる確信が持てた」
最終的に、ニーヴンのガンズ・アンド・ローゼズのマネージャーとしての任期は、アルバム『Illusion』が発売される前に終わってしまいました。ローズとの関係は、全員がアルバムをリリースするために全力を尽くしていた混乱期に破綻しました。1991年5月までには、彼は解任されました。その年9月に米ローリング・ストーン誌のインタビューの中で、ローズはニーヴンが去るまでアルバムの完成と納品を拒否していたと語っていました。
[source] https://ultimateclassicrock.com/
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