ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)のギタリスト、スラッシュ(Slash)は米Guitaristの新しいインタビューの中で「今は、ブルース・ギターにとってルネサンス期」が訪れていると語っています。
90年代、ガンズを脱退した直後、スラッシュはロサンゼルスの地元のバーやクラブを回り、ブルースのスタンダード曲を演奏していましたが、本人によると、この時は、それほど真剣なものではなかったという。それから30年近くが経ち、彼のブルースへの愛は、真剣なものへと変わりました。その結果生まれたのが、2024年のブルース・カヴァー・アルバム『Orgy Of The Damned』であり、ブルース・ライヴ・アルバム『Live At The S.E.R.P.E.N.T. Festival』でした。
もちろん、この取り組みは90年代にバーで演奏していた頃とは比べものにならないほど本格的なものですが、それでもスラッシュは今も「楽しむこと」を何より大切にしていると語っています。
「別に“ブルースマン”になろうとしているわけじゃない。ロック・ギタリストにはよくある話だろう。ロックを弾いていたのに、突然“自分はブルース・ギタリストなんだ”って気づくってこと(笑)。俺はただ、ギターを手にした頃に、ものすごく大きな衝撃と影響を与えてくれた音楽を、自分なりに解釈しているだけなんだよ。
ギターを弾き始めた頃、俺が最初に影響を受けたのは、60年代から70年代初頭にかけて活躍したブルース色の強いロックンロール・ギタリストたちだった。でも、ちょうどその頃、祖母に勧められて、B.B.キングを聴くようになった。祖母は、俺がそういうブルース色の強いギタリストばかり聴いているのにうんざりしていたんだよ(笑)。
祖母は“いいかい、これこそが本物なんだよ”って言って、その扉を本当に開いてくれた。つまり、エリック・クラプトンみたいなギタリストたちがどこから影響を受けてきたのか、そのつながりが見えるようになった。だからブルースは、ずっと俺のプレイの大きな根っこにあるんだ。
80年代になると、いろんなことが起きて、俺はその影響を活かして、さまざまなタイプのミュージシャンと一緒に演奏するようになった。そしてガンズ・アンド・ローゼズが結成されたとき、本当にいろいろなスタイルが融合して生まれた存在だった。でも俺にとって、その核にあるのはやっぱりブルースなんだ。
俺はブルースもロックンロールも同じようなアプローチで弾いている。大事なのはフィーリング。だから、いわゆる筋金入りのブルース純粋主義者というわけでもないし、そういうタイプではない。ただ、自分なりのやり方で演奏しているだけ。でも、ブルースを演奏するのは本当に楽しいし、俺にとっては最高の気分転換にもなる。
90年代にはThe Blues Ballというバンドを組んでいたんだけど、あれは、言ってみればちょっと大げさなカヴァー・バンドみたいなものだった。ロサンゼルス周辺で演奏していたんだけど、そのうちバーを回るツアー・バンドのようになっていった。これをやっていた頃はガンズ・アンド・ローゼズを離れていて、ソロ・プロジェクトの合間でもあったから、俺にとっては純粋に楽しむためのいい息抜きだったんだ。
それから何年も経って、俺は再びガンズ・アンド・ローゼズに戻り、そしてツアーの合間に休みができた。それで“そうだ、あの頃の仲間たちと、あの曲をちゃんとレコーディングしてみたいな”って思ったんだよ。そこでみんなに連絡を取って、昔よくやっていた曲を何曲かに、いくつか別の曲も足して、それらをまとめてレコーディングした。そして完成したのが『Orgy Of The Damned』なんだ。
今は、ブルース・ギターにとってルネサンス期だと思う。 本当に素晴らしい純粋なブルース・ギタリストがとてもたくさんいる。ものすごく研究熱心で、知識も豊富で、優れたミュージシャンたちが活発に活動して、たくさんのブルースをやっている。ここ20年で、今ほどブルースが盛んな時期はなかったと思う。少なくとも俺にはそう見えるし、だからこそ今はルネサンス期なんだ。
とはいえ、俺自身はただ自分のやり方を貫いているだけ。あまり深刻に考えすぎないようにしている。(ライヴ・アルバム『Live At The S.E.R.P.E.N.T. Festival』で)ある意味ではちょっとベタとも言えるようなカヴァー曲を何曲も取り上げたのも、そのためなんだ。これは俺が今の自分になるまでに大きな礎となった楽曲たちへのオマージュであって、それらを演奏したかった。だから、できるだけメロディを損なわず、オリジナルの楽曲に敬意を払うことを心掛けたんだ。
それらを踏まえたうえで、あとは自分たちなりの解釈を加えて演奏しただけで、ほかのことは特に考えなかった。バンドのメンバーたちは、まさにこういう音楽を生業にしている連中なんだ。彼らはウォルター・トラウトと一緒に演奏している、筋金入りのブルース・ミュージシャンだからね。その上で、俺は自分らしいプレイを重ねることができるので、すごく楽しいよ。
(インタビュアー:今後もブルースに取り組む予定はありますか?)
今は、ガンズ・アンド・ローゼズでツアーを行いながら、レコーディングも進めているところ。すでに(スラッシュ・フィーチャリング・マイルス・ケネディ・アンド)ザ・コンスピレターズの新アルバムは完成していて、2027年初頭にリリースされる予定だ。そのあと、どこかで時間を見つけて、ブルース・アルバムをもう1枚作れないか考えている。そのアルバムで挑戦してみたい本当に面白い曲がいくつかある。だから今は、それを実現するためのスケジュールの隙間を探しているところだね。それに、このプロジェクトはぜひヨーロッパにも持っていきたい。向こうではかなり大きな需要があるから」
[source] guitarworld.com
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