ロックの殿堂授賞式におけるエルトン・ジョンの紹介役、アクセル・ローズのスピーチ

uDiscoverMusicJP 2025.04
Written By uDiscover Team

音楽界のレジェンド、エルトン・ジョン(Elton John)と、グラミー賞11回受賞のシンガー・ソングライター、ブランディ・カーライル(Brandi Carlile)による最新コラボ・アルバム『Who Believes In Angels?』が今週4月4日にリリースされた。

この発売を記念して、エルトンが“ロックの殿堂入り”を果たした1994年の授賞式で紹介役を務めたガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズのスピーチをお届けします。



1994年「ロックの殿堂」授賞式におけるエルトン・ジョンの紹介役、アクセル・ローズのスピーチ

こういうスピーチは今までやったことがありません。ですので今回はごく簡単にしておきます。今まで、ロックの殿堂が一体どういうものなのかちゃんと理解したことはありませんでした。今夜はいろいろ勉強にもなり、そのことに感謝しています。ロックの殿堂というものは、自分のレコード・コレクションやラジオやMTVの中にあると今まで考えてきました。けれども、それだけではなく、人の心の中にもあるのです。

ロックの殿堂が表彰するミュージシャンというのは、人々の人生のサウンドトラックとなるような音楽を作るだけでなく、人々が人生の日々を何とか切り抜けられるように助けてくれる音楽を作っている人たちです。俺だけでなくほかの大勢の人にとっても、エルトン・ジョンは誰よりもインスピレーションを与えてくれるミュージシャンでした。

また、偉大なロック・デュオの話となると、ジミー・ペイジとロバート・プラント、ジョンとポール、ミックとキースのような名前が出てきますが、そうした人々と並んで俺はエルトン・ジョンとバーニー・トーピンの名前を挙げたくなります。

ただし今夜は、もうひとつの点でもエルトンを称えるべきだと思います。つまり、エイズとの闘いにおいて彼が非常に大きな貢献を行っていることです。彼は勇敢にも、私生活での栄光と悲劇をすべてさらけ出しました。そうした知識はみんなが一日一日を切り抜ける上で助けとなります。俺は初めて「Benny and the Jets」を聴いたとき、自分はパフォーマーにならなければならないと思いました。だから今、ある意味、あの人は自分で計画していた以上に多くのことに責任があります。