PHILADELPHIA JUNE 1991


PHILADELPHIA JUNE 1991
PHILADELPHIA JUNE 1991 (3DVD-R)
Shades [Shades 699]
[メーカーインフォ]
25年前の素晴らしき“USE YOUR ILLUSION TOUR”。まだイジー・ストラドリンもいた初期ライヴを本生100%体験させてくれ、さらに観客との大喧嘩シーンも真空パックした大傑作映像が登場です。
このツアーは2年半にわたる巨大なものでその間にはホーンやコーラスを加えた編成の変化もあれば、メンバーチェンジさえもありました。特に重要なのは、オリジナルメンバー:イジー・ストラドリンの脱退。本作は、そのイジー脱退前のライヴ映像になるわけですが、ここでその変遷も確認しておきましょう。

・1991年1月:南米#1(2公演)
・1991年5月-8月:北米#1(41公演) ←★ココ★
・1991年8月:欧州#1(7公演)
《1991年9月『USE YOUR ILLUSION I&II』発売》
《1991年11月イジー脱退→ホーン含み13人編成に》
・1991年12月-1992年2月:北米#2(23公演)
・1992年2月:日本#1(3公演)
・1992年4月-10月:北米#3+欧州#2+北米#4(51公演)
・1992年11月-12月:南米#2(9公演)
・1993年1月-2月:日本#2+オセアニア(6公演)
《バンドのみの6人編成に戻る》
・1993年2月-4月:北米#5(29公演)
・1993年5月-7月:欧州#3+南米#3(27公演)

このようにイジーの脱退は1991年11月ですが、実際にライヴがあったのは1月-8月の50公演だけ(1993年5月の5公演にもサポート参加)。本作に収められているのは、そんなイジー在籍時の「1991年6月13日フィラデルフィア公演」。上記「北米#1」の16公演目にあたるオーディエンス・ショットです。
そんな本作は、近年になって登場した極上映像。もちろん、時代柄ビデオ撮影ではあるわけですが、その鮮度は驚異的。テープヨレやダビング劣化もほとんどなく、キメの細やかな映像美は実に艶やか。現代基準ではやや暗めでこそありますが、これだけの画質でフルショウが残っている事自体が奇跡なレベルです。
もちろん、単なるマスター鮮度以上に衝撃的なのが光景そのもの。ステージ右側2階席からの見下ろしショットなのですが、最前席だったのか前列の頭も腕も一切なし。画面いっぱいにステージだけが占領する“純GUNS”アングルなのです。その上、多用されるズームの安定感も異常。恐らく三脚を使っているのか、果敢にズームで寄ってもまったくブレない。その安定感でアクセル・ローズやスラッシュの割れた腹筋までハッキリと見えるガブリ寄りショットが体験できるのです。
また、秀逸なカメラワークはズームだけでもない。当時の三脚撮影というと、安定感を良い事に固定で延々と録るケースも多いのですが、本作はアクセルに、スラッシュにと見どころを自在に追いまくる。その視点の換え方も絶妙で、それまでアクセルをスムースに追っていたかと思うと、2人がすれ違う際に自然にスラッシュに切り替わる。ステージ上でメンバーを探すようなシーンでも、決して慌てず、見にくさを最小限に抑えながらメンバーへと焦点を合わせていく巧みの小技が随所に効いているのです。
そのクオリティで描かれるのは、素晴らしき“USE YOUR ILLUSION TOUR”の中でも、オリジナル・フロント4人が揃った絶品ライヴ。6人に増えたとは言え、あの4人が会場を掌握する光景にも、鳴り響くロックンロールにもオリジネイターの凄味たっぷり。その上でまだリリースされていない『USE YOUR ILLUSION I&II』の新曲群も盛りだくさん。新曲をていねいに紹介するシーンにフレッシュなムードは漂うものの、そのパフォーマンスはすでに堂に入っている。そんなグレイト・ショウが約2時間40分の3枚組でたっぷりと浸りきれるのです。
もう最初から最後まで、1曲1曲が見どころだらけのモンスター・ショウですが、特に凄いのは「Welcome To The Jungle」でしょう。実は、ここでアクセルがファンと喧嘩を始め、ショウがストップしてしまうのです。当日の証言には色々とあって判然としないのですが、まとめてみると……まず、ステージ上に20歳くらいのファンが乱入して踊るわ騒ぐわの大暴れ。もちろん、セキュリティに引きずり下ろされるわけですが、そこで逆恨みしたのかアクセルに暴言を連発。そこにはバンドのフォトグラファー:ロバート・ジョンがいて、彼のカメラを蹴り飛ばすなどの乱闘となったのです。「Welcome To The Jungle」を歌いながら乱闘を見ていたアクセルは、カメラを拾いつつブチ切れ。バンドに演奏をストップさせ、その観客に向かって罵詈雑言を浴びせて追い出してしまうのです。
実のところ、本作ではファンが乱入しているシーンは見られない(アクセルやイジーのドアップが連発しているため)のですが、観客に睨みつけながら「Welcome To The Jungle」を歌い出すシーン、セキュリティが客席に飛び込んで乱闘を止めるシーン、アクセルがカメラを拾いつつ、罵倒しまくるシーン等々を超クリアに目撃できるのです。最初こそ、演奏の中断に会場中が騒然となるのですが、マイクを通して罵倒するアクセルの言葉に状況が把握できたのか、ブーイングはいつしか盛り上がりに代わり、“asshole”“fuck”“motherfucker”“sucks”等々とまくし立てるアクセルに大歓声までもが巻き起こるのです。あわやショウも中止!?というムードも流れますが、「Welcome To The Jungle」を仕切り直して以降は再び極上のロックンロール・ショウに戻っていきます。
黄金の“USE YOUR ILLUSION TOUR”、それもイジー在籍時をこれだけのクオリティで完全収録したオーディエンス・ショットが存在していたとは。スラッシュ&ダフ・マッケイガンの復帰で沸きに沸く現在のGUNS N' ROSESですが、それでもやはりイジーはいない。このツアーの来日でも叶わなかった夢の光景。今週末、本生100%の体験盤であなたのお手元に。

Live at the Spectrum, Philadelphia, PA. USA 13th June 1991
Disc 1 (50:33)
1. Pre-Show
2. Perfect Crime
3. Mr. Brownstone
4. Double Talkin' Jive
5. Nightrain
6. It's So Easy
7. Dust N' Bones
8. Civil War
9. Patience
Disc 2 (54:49)
1. Bad Obsession
2. Welcome to the Jungle
3. Axl Rant
4. Welcome to the Jungle
5. November Rain
6. Live and Let Die
7. Rocket Queen
Disc 3 (52:31)
1. Pretty Tied Up
2. 14 Years
3. Sweet Child O' Mine
4. Estranged
5. Knockin' on Heaven's Door
6. Paradise City

W. Axl Rose - Vocal
Slash - Guitars
Izzy Stradlin - Guitars
Duff McKagan - Bass
Matt Sorum - Drums
Dizzy Reed - Keyboards

COLOUR NTSC Approx. 158min.